TOPICS:当科で行っている治療

TOPICS:Treatments Offered

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消化器・一般外科 前澤 幸男

Q

現在、食道癌に対する治療はどのように行われているのでしょうか?

A

治療方法は、癌のステージ(進行度)や患者さんの全体的な健康状態に応じて選ばれますが、内視鏡治療の対象とならない場合、一般的に治療選択肢として、手術治療、化学放射線療法、化学療法、放射線療法が挙げられます。手術治療は「食道亜全摘」となることが多いです。ステージによっては、手術の前後で化学療法を行うことがあります。また同じステージであっても、全体的な健康状態などにより手術以外の治療法を選択することがあります。担当医と相談の上、最適な治療計画を立てることが重要です。

Q

現在、胃癌に対する治療はどのように行われているのでしょうか?

A

他の消化器癌と同様に、治療方法は、癌のステージ(進行度)や患者さんの全体的な健康状態に応じて選ばれますが、内視鏡治療の対象とならない場合の治療選択肢として、手術が挙げられます。手術で切除する胃の範囲は、癌の位置やステージによって選択されますが、できるだけ胃の機能温存を念頭に置いた手術が重要と考えられています。また近年、早期胃癌だけでなく進行胃癌に対してもロボット支援下手術を含めた腹腔鏡手術が積極的に行われるようになってきています。

Q

食道癌や胃癌に対して免疫療法は行われるのでしょうか?

A

はい、食道癌や胃癌に対しても免疫療法が行われることがあります。現在、保険診療で使用できる免疫療法は「免疫チェックポイント阻害剤」を用いた治療です。 これは、癌細胞が免疫システムを抑制する仕組みを打破するための治療法です。代表的な薬剤には、PD-1阻害剤やPD-L1阻害剤があります。これらの薬剤は、癌細胞が免疫システムから逃れるのを防ぎ、免疫システムが癌細胞を攻撃できるようにします。免疫療法は、特に進行した食道癌や胃癌に対して効果が期待されていますが、すべての患者さんに適用できるわけではありません。また、効果や副作用には個人差があるため、医師と相談の上で最適な治療方法を決めることが大切です。